終活・エンディングノート

終活とエンディングノート



終活を始めようと思っていらっしゃるのであれば、エンディングノートという言葉を聞いたことがあるのではないかと思

います。しかし、エンディングノートとは具体的にどのようなものなのでしょうか?インターネットからダウンロードで

きるようなタイプのものもありますし、本屋で売られているブックタイプのものも存在します。果たして、エンディング

ノートの目的は何なのでしょうか?

エンディングノートにはさまざまな種類がありますが、一貫したエンディングノートの目的としては、今までの人生を振

り返って自分の思いを記載したり、自分の死後に周りの人々が混乱しないように準備をした内容をかいておくものになり

ます。それでは、エンディングノートの内容についてもう少し具体的に見ていきましょう。

今までの人生については、まずはご自身が生まれてから現在までの経歴を細かく書いていきます。また、その都度どのよ

なことを考えてきたのか、または人生全体を振り返ってどのようなことを考えて生きてきたのか、というようなことも記

載します。さらに、そういった人生を振り返った上で、これまで出会った人々への感謝の気持ちをつづったりもします。

それから、自分の死後に周りの人々が混乱しないように、例えばご自身が持っている資産の分配方法や葬儀、遺言に関す

ることも書き込んでいくことになります。現金だけではなく、不動産や保険についても記載したり、金融資産となりえる

ものをリスト化しておきます。また、死後に重要な役割を果たす遺言に関することにも触れておくことになります。

つまり、エンディングノートに書くことは大きく2つに分けられることになるのです。1つは自分の一生についてや自分

の考え、もう1つが残された人々のための準備です。終活の一環として書くエンディングノートですが、基本的には残さ

れた人々のために作成することになります。そのため、エンディングノートをかくうえで内容を充実させなければならな

いのは、2つ目の残された人々のための準備の項目ということになります。

実際に、ご自身が亡くなった後には家族は大きな悲しみを味わうことになります。特に突然亡くなった場合は、混乱して

わけも分からぬまま葬儀やお墓の準備などをすることになるでしょう。そういった状態に付け込む悪徳業者も少なくあり

ませんので、ご自身の死がきっかけで周りの人々に大きな迷惑をかける可能性もあります。そのため、ご自身の死後に必

ず行わなければならない物事に関してはしっかりと準備をして書き記しておくようにしましょう。

同様に、相続についてもはっきりと書いておく必要があります。いくら仲の良かった家族であったとしても、お金や財産

が原因となって離れ離れになってしまうケースは多々あります。自分の家族をそんな目に合わせたくない、という方は、

エンディングノートに相続や自分の財産の使い道などをかいておきましょう。

もちろん、エンディングノートがあるから自分の死後も家族の仲が絶対に悪くならない、という保証はありません。しか

し自分のできる限りのことをすることによって、その気持ちを残された大切な人々に伝えることができるのではないでし

ょうか?

エンディングノートの保管場所について




エンディングノートは、終活の一環としてゆっくりと書き進めていくことになります。しかし、そのエンディングノート

はどこに保管してありますでしょうか?簡単に見つかるような場所に隠しておいては、生前に誰かに見られてしまう可能

性があります。かといって誰もがわからないところに隠しておいたら、死後に見つけてもらうことはできません。実際に

、エンディングノートの隠し場所に困っている、という人はたくさんいらっしゃるようです。

特にエンディングノートを見られても困らない、という人も中にはいらっしゃるかもしれません。しかし、自分の思いが

ぎっしりと詰まっているエンディングノートを誰かに見られるのは恥ずかしい、という方も少なくありません。また、遺

産についてや相続について詳しく書いてある場合は、生前に家族間でトラブルに発展するケースもあるのです。特に遺言

状も一緒に保管する場合は、相続方法まではっきりとわかってしまうため家族のためにも良くありません。

このような理由から、エンディングノートはできるだけ見られないところに隠しておく必要があるのです。しかし、誰に

も見つけられないような場所に隠してしまっては、いざ自分がこの世から去ってしまったときに誰にも発見されずに終わ

ってしまう可能性もあります。そうなってしまうと、せっかくエンディングノートに書いた遺志がないものとなってしま

います。そうなってしまっては、エンディングノートを書く意味も全くありません。

結論を述べると、エンディングノートは見つけてもらえるけど見られない場所に保管するのが良いのです。ただし、そう

はいっても自宅にそんな場所はなかなかない、という方も多いのではないでしょうか?例えば、自分が生きている限り自

分以外は触れることのないところに保管しておくのはいかがでしょうか?そういった場所がないという場合は、わかりや

すい金庫などを購入してその中に入れておくのもよいと思います。

そして重要なのは、エンディングノートだということを誰が見てもわかるようにしておくということです。自宅にノート

などたくさんあると思いますので、例えば普通のノートをエンディングノートとして利用していた場合、死後もスルーさ

れてしまう可能性があります。エンディングノート用の本を購入したり、ノートを利用する場合は表紙にエンディングノ

ートと書いておくなどして、家族にこれがエンディングノートだということをわかるように保管しておきましょう。

また、家族の誰かにエンディングノートをかいておいたから、といっておくのも方法の1つだと思います。事前に伝えて

おけば、家族もエンディングノートがどこかにあるということがわかっていますので、遺品整理の際に積極的に探そうと

してくれるのではないかと思います。もちろん伝えずに遺品整理の際に必ず見てもらる場所に保管するというのもよいと

思いますが、存在があると事前に伝えておく方がスムーズなのではないでしょうか?

エンディングノートをすべて書くのにはかなりの器官が必要かと思いますが、保管するのは完成してからではありません

。作成途中の段階からエンディングノートはエンディングノートとしての役割を果たしますので、しっかりとした保管場

所を確保しておきましょう。そうすることによって、安心してご自身の思いをノートに書き込むことができるはずです。